それが活動の原点となった。警察も行政も救えない自殺志願者のため、定年後にNPOを設立。以来、13年5か月間で606人を保護した。保護するだけでなく、立ち直りまで付き添うのが信条だ。
「数年前に保護した20代後半の女性と生後間もない男の子は、今も毎年会いに来てくれる。助かった命が、成長した顔を見せてくれるのは生き甲斐だよ」
【団体DATA】NPO法人「心に響く文集・編集局」:福井県警OBや元教員、看護師などとともに2004年に設立。東尋坊で統計的に自殺の少ない水曜日を除く毎日、2人1組でパトロールを行なう。これまでに保護した人数は606人。
※週刊ポスト2017年10月13・20日号