「妊娠をきっかけに、7年勤めた会社を辞めました。そのときの年収は300万円くらいかな。もともと専業主婦になりたかったから、今の生活には満足しています。けれど、こうやって『あなたの年収は0円』と言われると、私の価値って会社員時代よりもこんなに下がったんだ、とつらい気持ちになってしまいます」(2才の息子を持つ31才の母親)
では、育児の適正な価格は“プロの目”から見るといかほどか。ファイナンシャルプランナーの中村芳子さんが言う。
「ベビーシッターの時給は最低で1600円から。ベビーシッターを朝7時から夜11時まで1日16時間雇うと、オーバータイムの時給アップや夜の授乳、夜泣きの世話を考慮しなくても、30日で76万8000円。年に5日くらいは休みをもらうとして、360日で921万円になります。
もちろん、母親の仕事はそれだけではない。仕事の種類別に計算すると食器洗いや掃除などの単純労働は時給1000円、資産運用や栄養バランスを考えた食事作りなどの高度な労働は時給3000円。これで試算した場合、年収にすると1200万円を超える金額になります」
※女性セブン2017年10月26日号