◆「選手より指導者を獲れ」
広岡氏は、「巨人が勝てないのは、監督とコーチがダメだから」と続ける。
「野球を分かっている監督が、若い選手とベテランを一緒に練習させ、ついていけないベテランがいれば引退を勧告する。そうしないと、下にいる優秀な選手が上へ上がっていけない。それなのによそから好待遇の選手が来たら、若いのがやる気をなくすのも当然。日本ハムに行ってのびのびプレーしている大田泰示を見れば一目瞭然です」
選手の飼い殺しの責任は、監督の采配にもあるという指摘だ。
「今季引退した片岡治大も、2013年オフに移籍して二塁に入ったが、当時の原監督が退任した2015年を境に出場機会が激減した。類まれな走力と野球センスをチームに活かす術はもっとあったはずだ。2014年オフに入団した捕手・相川亮二も引退したが、なかなか成長しない小林誠司の教育係にすればいいものを、単なる代打としてベンチに置いておくだけだった。コーチ陣の無策に泣かされた選手は多い」(前出・スポーツ紙デスク)
野球評論家の江本孟紀氏はこんな補強プランを提唱した。
「巨人に最も補強が必要なのは指導者ですよ。バクチのように長距離砲にカネを払うくらいなら、育成の実績がある広島のコーチを呼んだほうがいい。ただ、コーチは実績がないと説得力もなく、選手も言うことを聞かない。その意味では、今年でカープを退団した石井琢朗は適任でしょう」