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日立製作所(6501):事業再編で成長路線が評価される割安株

日立製作所(6501)市場平均予想(単位:百万円)

日立製作所(6501)市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 創業100余年の産業エレクトロニクスの最大手。ITのみならず、社会インフラなど多肢に渡る事業領域を展開する総合力を強みとしています。

 全世界に製造・販売拠点を広げる多国籍企業で、売上の48%(17/3期)は海外売上によるものです。2009年の赤字陥落時から続けてきた事業ポートフォリオの見直しは、今では成長事業に経営資源を集中している段階に来ており、グローバル展開の加速と共に、同社の技術力やノウハウ、総合力が活かされる分野に注がれています。

注目ポイント

 同社はIoT関連として注目される銘柄の一つですが、特に、同社のIoTサービスは鉄道やエネルギー、スマートシティーなどのインフラ分野に強みを持ちます。独シーメンスや米GEが産業機器の予兆診断(故障などを事前に把握)を得意とするのと違っており、進めている海外展開でも差別化の効果が効いていきそうです。

 足元の業績は好調。事業再編に伴う子会社売却の影響は、増収効果とコスト削減効果によってカバーしており増益を確保しています。18/3期通期計画も引き続きコスト削減による採算向上、鉄道や情報通信などの主力事業の好調に加え、IoTプラットフォーム「Lumada」の寄与が期待されます。

 継続的なコスト削減策の実行と成長基盤の強化を評価すると、PER13倍は割安の印象であり、成長への期待感がもう少し織り込まれてきても良いかと思います。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ)1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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