国内

希望の党、小池百合子代表 戦い終えて「みじめな微笑み」

希望の党はこの先どうなる?

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、衆院選を終えての小池氏の心中を読む。

 * * *
 今回の衆院選について敗戦の弁を述べた希望の党の小池百合子代表は、訪問先のパリにいた。選挙の台風の目と言われながら、自身の「排除」発言で失速した希望の党。記者会見に臨んだ小池氏の姿は印象的だった。

 会見会場はパリのホテル。間接照明のせいか映像が暗い。そのせいか、それとも選挙戦疲れか長旅のせいか、小池代表の顔色は冴えない。顔色だけ見ていても、敗戦感が色濃く出ている。前を向いてと記者に言われながらも、視線はあまり上がらない。

 服装はラメの入った黒のスーツに黒のインナー。首にはゴールドのネックレス。自身と党のシンボルカラーの緑はどこにもない。多少なりとも手応えがあったなら、誇らしげに緑のスカーフを巻いたのではと思う。それにしても、パリに緑のスカーフは持参して行かなかったのだろうか? もしそうだとしたら敗戦を覚悟していたのだろう。

 それとも、希望の党の国政を担うのは自分ではなく、当選した議員たち。自分は代表でも一歩後に下がると、自身のカラーを弱めようとしたのだろうか。黒ずくめの服装を見て、そんな推測をしてみたものの、党の運営について聞かれた際は、「当選した人たちと相談しながら」と首を横に振った小池代表。やはり一歩下がるつもりはないらしい。

 記者に「希望の党は一枚看板」と言われた時は、あごを上にクイッと上げて上を向き、背筋を一瞬伸ばすと背もたれにもたれかかるような動作を見せた。これは自分が優位な立場にあるということを示す無意識の仕草だ。やはり自分が党のトップという意識は強いのだ。

 とはいえ希望の党の予測を聞かれた際は、大きく息を吸った小池代表。厳しい結果が予想されると身体を前後に揺らした。思った以上に結果が悪いのだろう。「雨の中、希望の党への票に感謝」と票を投じてくれた有権者に感謝しながらも、その声は力なく小さくトーンは低い。やはり期待外れで失望感が強いことが、声のトーンからもわかる。

「国民から批判の対象になった」と失速について話し始めると、視線を落としうつむいた。思いとは裏腹の結果になったことへのマイナス感情が心の中で動いたのだろう。都政と国政の二足のわらじへの批判について問われると、その批判には少なからず不満を持っていたようで、身体を揺らした。さらに「悪いとは思っていない」と質問した記者へ目線を向けると、念を押すように見据えたのだ。それまで弱かった視線が強くなり、じっと見据えたことから、その手の批判への反感や不満は、小池氏の中では相当強いと思われる。

 さらに、同じ場所で行われた各局の分刻みのインタビューを見てみると…。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン