スポーツ

エバート、グラフ、マレーバ 70~80年代のテニスアイドル達

「マレーバ三姉妹」の長女マニュエラ・マレーバ(写真:AFLO)

 スコートから伸びる鍛え抜かれた脚、揺れるブロンドのロングヘア。1970~80年代、海外女子テニスプレーヤーたちは、トップアスリートであるとともに、華やかなファッションアイコンとしても存在感を放った。

 1970年代からトップ争いを繰り広げ、女子テニス界を長く牽引したのが、マルチナ・ナブラチロワ(旧チェコスロバキア、アメリカ)とクリス・エバート(アメリカ)。後年、同性愛者であることを明かしたナブラチロワが武骨だったのに対し、ノースリーブや胸元の開いたウェアをまとったエバートは颯爽とし、男性ファンをときめかせた。全仏、ウィンブルドンを制した1974年当時は20歳にして男子選手ジミー・コナーズと婚約中だったが、その後も男性遍歴を重ね、コートの外でも華やかだった。

 1980年代に入ると西ドイツ(当時)のシュテフィ・グラフが“新女王”として台頭し、1988年、4大大会と五輪を制して、男女テニス史上唯一の「年間ゴールデン・スラム」を達成。日本の男性誌や週刊誌でも、『ペントハウス西独版』がヌード撮影を依頼した、恋人とバカンスに行った、と盛んに記事にした。

 1980年代の日本はテニスブームの最中。大学でテニスサークルが花盛りだったこともあり、テニス誌では若手の可愛い女子テニスプレーヤーたちを“テニス・エンジェルス”などと呼び、アイドル化させる現象も起きた。

 なかでも人気が高かったのが、アメリカのリサ・ボンダー。テニスの成績は今一つだったが、小林製薬のCMにも起用され、1983~1984年頃には頻繁に来日。カナダのカーリン・バセット、テニス姉妹「マレーバ三姉妹」の長女マニュエラ・マレーバ(ブルガリア)も日本人の間でとりわけ人気があった。

※週刊ポスト2017年11月10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン