「両親は遠方に住んでいるので、何かしてあげたいという思いを妻に託すんです。毎朝新鮮な有機野菜のジュースやサプリメントをのませろとか、外食は添加物が入っているから毎日お弁当をなど…。妻は子育てもあるのに、すごい負担をかけていました。病気になると、パートナーや家族の方が本人以上に気を使う。だからこそ、コミュニケーションが必要だと思います。そこまではやらなくていいとはっきり言ってあげる。がんになったからといってすぐに死ぬわけじゃないし、生活は続く。周りの情報に振り回されて生活スタイルを無理に変えるのではなく、元の生活を続けられるよう話し合うのがいいんじゃないかと思っています」
◆子供には傷跡も見せて…、周囲に告白してデメリットはなし
12才と5才の娘と夫、実母と暮らす起業家の川崎貴子さんは、2016年秋に乳がんとなり、現在はホルモン治療中(ステージII)。著書に『我がおっぱいに未練なし』(大和書房)などがある。
乳がん発覚時、本人より実母がパニックに陥り、娘たちに「ママが死んじゃう!」と口走り、大騒動になったという。
「娘たちにはすぐ、がんを克服した友人を例に、“彼女は手術をして治療したから5年経った今でも元気でしょ。ママもそうなるから”と説明しました。元気に生きている友人の姿を思い浮かべて安心させたかったんです。術後、乳房には傷跡が残りましたが、その傷跡も娘たちに見せました。最初は驚いていましたが、子供って慣れるのが早い。今では一緒にお風呂に入っても気にしていません。娘だけじゃなく、私は仕事仲間や友達にも正直に話しています。人それぞれだと思いますが、私の場合は、告白したことでのデメリットはありませんでしたね」
※女性セブン2017年11月23日号