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仮想通貨の価格はどう決まる? 投資家心理に左右されやすく暴落リスクも

仮想通貨の価格はどう決まるのか?(写真:アフロ)

 代表的な仮想通貨であるビットコインの価格が今年に入って約10倍まで高騰、11月26日には一時的に1ビットコイン=100万円を記録するなどしている。日本円や米ドルなど、硬貨や紙幣のある「法定通貨」と異なり、“実態のない”仮想通貨の価格はどのように決まっているのか。なぜ暴騰や暴落を繰り返すなど、ボラティリティ(変動率)が高い値動きが続いているのか。フィスコデジタルアセットグループ代表取締役でビットコインアナリストの田代昌之氏が解説する。

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 ビットコインを代表とする仮想通貨の価格は、株式取引と同様に、仮想通貨取引所を通して「買いたい人」と「売りたい人」の価格(取引レート)によって決定されている。ただし、そこには大きな違いもある。

 株式取引では、投資家が証券会社に売買注文を出すと、その注文は証券会社を経由して証券取引所へ送られる。そこで、様々な証券会社から出された注文が集められ、買いたい人と売りたい人のマッチングが行なわれて売買が成立する。どの証券会社を使っていても、結局は同じ証券取引所で取引されるため、同じ時間に注文を出せば、基本的に同じ価格で株を売買できる。

 一方、仮想通貨取引所は証券取引所とは異なる方法で取引が行なわれている。現在、世界中に数多くの仮想通貨取引所が運営されているが、仮想通貨の取引は仮想通貨取引所に口座を開設している顧客同士で売買が行なわれる。そのため、仮想通貨取引所ごとに少しずつ売買価格が異なるのが普通なのだ。過去には、取引所によって1BTC(ビットコインの通貨単位)の価格に1万円以上の差が出ることもあった。

 また、株式取引は証券取引所が開いている時間しか取引ができない。FX(外国為替証拠金取引)のような為替取引は、平日は24時間取引ができるが、週末は取引できない。だが、ビットコインは24時間365日休みなく取引できるのが特徴だ。

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