ライフ

うつになる人ならない人、症状の重い軽いはストレス耐性影響

うつになる人、ならない人の違いは?(写真/アフロ)

「更年期の女性や高齢者は、うつになりやすい状況下にあるといえます」――こう語るのは、食事を中心に栄養や漢方を取り入れた治療・減薬を実践する精神科医・漢方医・認知症専門医で、近著に『ココロの不調回復 食べてうつぬけ ~鉄欠乏女子(テケジョ)を救え!~』(主婦の友社刊)がある山口病院・精神科部長の奥平智之さん。

「それでもうつになる人とならない人、症状が重い人と軽い人がいるのは、ストレスに強い体の土台ができているかどうかの違いです。これには年齢は関係ありません。

 そのためにも食生活を見直してみてください。まずは脳内ホルモンの産生やミトコンドリアでのエネルギー産生が上手く行くようたんぱく質、鉄、ビタミンB群、マグネシウムをしっかり摂りましょう。特に鉄欠乏を防ぐには、吸収率の高いヘム鉄が含まれる動物性たんぱく質の肉、魚はしっかりと。レバー、牛肉、馬肉、血合いの多いかつおやいわし、牡蠣などには鉄が豊富に含まれます。鉄は、ビタミンCやクエン酸と合わせて摂ると吸収率がアップ。レモンや梅干しなどを一緒に。

 またお菓子やジュース、パン、麺類、ごはんなどの糖質は控えめに。小食の高齢者などは、先に肉、魚のおかずを充分に食べてから、最後にご飯を少しという食べ方がおすすめ。また低糖質の食事はカロリー不足になりがちなので、良質のオイルなどで脂質もしっかり摂りましょう」

 栄養を摂り入れるだけでなく、きちんと吸収できる体質づくりも重要だ。

「腸内環境をよくするためにはまず、よく噛むこと。当たり前のことと軽視されがちですが、必須のたんぱく質もよく噛まずに未消化のままでは、逆に腸管の炎症の原因になってしまうのです。

 また納豆や味噌などの発酵食品、ぬか漬けなどの乳酸菌食品、野菜などの食物繊維も腸内環境をよくします。

 さらに鉄の吸収を阻害する炎症が起きないよう心掛けて。青魚のEPAや、えごま油、アマニ油などのオメガ3系オイルには炎症を抑える効果があります」

 それでもうつ症状が続くようなら受診が必要だ。

「専門的な治療が必要なうつ病の多くは不眠から始まります。 また、不調がうまく訴えられない高齢者なら、ソワソワ落ち着きのない様子がサイン。これらが2週間以上続くようなら専門医に相談を」

※女性セブン2017年12月21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
大河撮影前に2人で北海道旅行をしたという(時事通信フォト)
吉高由里子、セレブ恋人との結婚は『光る君へ』クランクアップ後か 交際は事務所公認、大河スタッフも“良い報告”を楽しみに
週刊ポスト
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン