労働組合UAゼンセンが販売、レジ業務などの組合員5万878人に行なったアンケートによれば、「来店客からの迷惑行為に遭遇したことがある」と答えた人は73.9%。迷惑行為が「近年増えている」と感じる人は49.9%に上った。
迷惑行為として多かったのは「何回も同じ内容を繰り返すクレーム」(16.3%)で、「権威的態度」(15.2%)、「威嚇・脅迫」(14.8%)、「長時間拘束」(11.1%)と続く。
この問題を考える上で難しいのは「どこからが迷惑行為か」という判断が、店員の受け止め方によって分かれる点だ。「クレーム」や「権威的態度」については、消費者が“正当な主張”と考えているケースもあり、その原因が店員の落ち度だった可能性もある。
そのギャップは、客と店員の年齢が離れるほど深くなるようだ。シニア世代の男性を取材すると「何を言ってもクレーマー扱いされる」「自分の要求が理不尽とは思えない」という“カスハラ拡大解釈”への不満が聞こえてくる。
※週刊ポスト2017年12月22日号