近藤:あの頃は華のある大物の女性司会者がたくさんいましたよね。楠田枝里子さんとか幸田シャーミンさんとか。私は1991年に正社員で入社しましたが、当時のフジテレビは力があって、営業利益もすごくて、華やかで。もちろん、自前の衣装でカメラの前に立つこともありませんでした。だから会社にはTシャツ、ジーパンで行ってたんです。そんな感じだったから、露木茂さん(アナウンス部長、当時)に呼ばれて、「見られる職業なんだから、もうちょっと良い格好をしろ。お前はADか」って怒られたぐらい。それからは『CanCam』のモデルだった河野(景子、現・貴乃花親方夫人)さんを真似た方がいいかなと思って、彼女のと同じルイ・ヴィトンのバッグを色違いで買ったりしていました。
寺田:昔は髪のセットも全部自分でやらなくちゃいけなかったのにね。
近藤:私の頃はもう、へアメイクはやってもらえました。当時はイベントや結婚式の司会のアルバイトも会社を通してたくさんありました。
寺田:えっ、アルバイト料ももらえたの!? 7年しか入社が違わないのにこのギャップはなんなの(笑い)。
【PROFILE】
●こんどう・さと/1968年、岐阜県生まれ。日本大学芸術学部卒業後、1991年にフジテレビにアナウンサーとして入社。『FNN NEWSCOM』などの報道番組やバラエティ番組に出演。1998年に退社。フリーアナウンサー・ナレーターとして『有吉反省会』(日テレ系)、『ビビット』(TBS系)、『バイキング』(フジ系)などに出演中。日大芸術学部特任教授。
●てらだ・りえこ/1961年、東京都生まれ。聖心女子大学文学部卒業後、1984年にフジテレビにアナウンサーとして入社。『オレたちひょうきん族』『NG大賞』他、バラエティ番組に多数出演。1989年に寿退社し、フリーアナウンサーに。TBSラジオ『生島ヒロシのサタデー一直線』に出演中。
※週刊ポスト2018年1月12・19日号