ビジネス

所有から利用へ モノに対する日本人の価値観が変化した

経営コンサルタントの大前研一氏

 新製品にとびつき、すでに所有しているものでもどんどん買い換える。日本人が従来持っていた所有のあり方に変化が訪れている。経営コンサルタントの大前研一氏が、即時買い取りアプリなどに象徴される、価値観の変化について解説する。

 * * *
 身の回りの物をすぐに現金化できる「即時買い取りアプリ」(別名「質屋アプリ」)が話題になっている。たとえば、フリーマーケットアプリ「メルカリ」が昨年11月に「メルカリNOW」を始めたところ、買い取り希望が殺到し、わずか17分でサービスが一時停止するという事態になった。

 もともとこのサービスで先行していたのは、バンク社のアプリ「CASH」である。こちらも昨年6月のサービス開始直後に利用が予想をはるかに上回り、16時間でサービスを中止せざるを得なくなった。8月にサービスを再開して以降も人気は高まり、バンク社は資金力や組織力を強化するため11月に大手ネット企業DMM.comの傘下に入ったが、その際、従業員たった6人のスタートアップ(新しいビジネスモデルを開発し、短期間で急成長を目指す会社)が70億円で買収されたことで大きな話題になった。

「メルカリNOW」と「CASH」は、いずれも売りたい物の写真をアプリで撮影してブランドとコンディションを入力するだけで査定額が提示され、それを承諾すれば即入金される。そして自宅へ集荷にきた宅配業者に売却した物を引き渡したら取引完了、という手軽さが人気の理由である。

 これまでもヤフーの「ヤフオク!」やDeNAの「モバオク」などCtoC(個人間取引)のネットオークションがあった。そこにメルカリなどのフリマアプリが参入した。

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
焼損遺体遺棄を受けて、栃木県警の捜査一課が捜査を進めている
「両手には結束バンド、顔には粘着テープが……」「電波も届かない山奥」栃木県・全身焼損死体遺棄 第一発見者は「マネキンのようなものが燃えている」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン