新しい年を迎え、2020年東京五輪の開催まであと2年となった。前回の撮影からわずか1か月で、スタンド最上部の3階部分がほぼ組み上がり、ローマのコロセウムを彷彿とさせる迫力だ。建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「向かって左奥(北西側)の東京体育館メインアリーナや、右手前(南東側)の神宮第二球場と比べると、大きさの違いは歴然です。旧国立競技場は新国立競技場より、ひと回りほど小さいサイズでした。右手(東側)の1階座席部分に半分近く床が設置され、工事は順調に進んでいます。
新国立競技場のコンセプトは、木のぬくもりを感じる『杜のスタジアム』。来月には木と鉄を組み合わせたハイブリッド構造を採用した屋根工事が始まり、建築家・隈研吾さんらしいデザインが姿を見せてくるでしょう」
競技場の南西側(写真左下、2基のクレーンの左手)を見ると、昨年まで設置されていた屋根のパーツ部分を組み上げる前に確認するための作業場が撤去されたことがわかる。
◆撮影/小倉雄一郎
※週刊ポスト2018年1月26日号