貴乃花親方は毎日昼前に国技館入りすると、理事や副理事、役員待遇の親方たちが顔を揃える役員室で時間を過ごしている。
「本場所が始まって、“2階級降格処分”には貴乃花親方の動きを封じる意味があったのだとよくわかった。
巡業部の部屋には玉ノ井親方(元大関・栃東)をはじめ貴乃花シンパが多いので、そこなら理事選への戦略を練ることもできるが、役員室では無理。日馬富士の師匠だった伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士)や鏡山親方(元関脇・多賀竜)ら“仇敵”と同じ部屋なので、黙ってテレビ中継を見るしかない。そんな状況だからか、貴乃花親方は横綱・大関の取組が始まる頃には引き上げていく」(同前)
初日には弟子の貴景勝(小結)が稀勢の里を破ったが、貴乃花親方はその一番も見届けることなく、国技館を後にしていた。
※週刊ポスト2018年2月2日号