「和食の肝は、だしにあります。そして、日本人にはそれを本能的においしいと感じられるようなDNAがあるんです。海外のシェフなど、和食通のかたでも塩やたんぱく質の入っていない、素のだしを飲んでおいしいと言う人は少ない。
でも日本の子供たちは、黄金色のだしを見て香りをかいだだけで、それまでだしを飲んだことがない子でも、みんな“わ~! おいしそう!”と目を輝かせ、おいしいおいしいと言って飲んでくれる。
和食は日本人の本能であり文化です。家で食べなくなってるのなら、せめて給食で和食を知ってほしいんです。知っていても『忙しいから作らない』のと、『知らなくて作れない』のは意味合いが違う。子供たちには和食を通して日本人が日本人であること、自国のことをきちんと誇りを持って話せるようになってほしい。いただきますの心とともに、日本人の文化を継承していってほしいんです」(高木さん)
フレンチレストラン『オー・ギャマン・ド・トキオ』の木下威征オーナーシェフも和食を知ることの大切さを力説する。
「うちはフレンチですが、和のよき要素を大切に和の食材も多く取り入れている。和の食材は、洋食のメニューにも使えるのでいろいろとトライしながら和食のよさを知ってもらえたら、料理の世界が広がると感じています」
※女性セブン2018年2月1日号