旦那が気にせず目の前で吸う!iQOSアイコスは本当に赤ちゃんに影響しないの?
たばこ税の増税や健康面の影響によって禁煙ブームが巻き起こっています。街を歩いていても喫煙が可能なお店などが少なくなっていますよね。そんな禁煙ブームの中で、たばこ業界の最大手フィリップ モリス社がリリースした加熱式たばこ「アイコス」が人気を博しています。煙の出ないアイコスなら赤ちゃんの前で吸っても大丈夫!という人もいますが、本当に大丈夫?と心配になるのではないでしょうか。今回はアイコスが赤ちゃんにもたらす影響についてご紹介します。
そもそもアイコスってどんな仕組み?
喫煙者から絶大な人気を誇っているアイコス。発売当初は品切れが続出するほど話題になりました。人気があるのにはそれなりの理由があるはずですよね。なぜこんなにもアイコスがブームになっているのか、一体どんな仕組みのたばこなのかを見ていきましょう。
アイコスの人気の理由は受動喫煙の解消?
アイコスの最大の特徴は煙が出ないという点です。普通のたばこの煙は、吸っている本人が吸い込む主流煙と吸っている人の周りにいる人が吸う副流煙に分かれており、主流煙はもちろん副流煙にも体に有害なニコチンやタールが含まれることが問題となっていました。そのため、吸っていない人でも、吸っている人がいる場所にいることで副流煙を吸い込んでしまう受動喫煙に嫌悪感を覚える人もたくさんいますよね。
そういった背景から、フィリップ モリス社は煙の出ないたばこの開発に乗り出し、加熱式たばこ「アイコス」が誕生したのです。アイコスは煙が出ないため、主流煙や副流煙による影響が出にくいといわれており、非喫煙者に白い目で見られて肩身の狭い思いをしていた喫煙者がこぞって買い求めたのが人気の発端です。
加熱式たばことは一体どのような仕組み?
普通の紙巻きたばこは直接燃やすことで煙が出ていましたが、アイコスはたばこに直接火をつけることをせず、専用のホルダーに入れて熱で蒸して加熱する仕組みです。そのため、煙があまり出ず、独特な臭いがするものの、煙の嫌な臭いがすることもなくなります。煙の臭いが服につくことに嫌悪感を覚える非喫煙者から見れば、革新的なたばこともいえますよね。
煙や臭いが最小限に抑えられるということ以外にも、灰が出ないことやたばこの火による火事の心配がなくなることなどのメリットもあるのです。また、煙が出ないのでヤニ汚れの原因となるタールも出ないため、部屋の壁がタールで汚れるということもなくなります。
アイコスは赤ちゃんの前で吸わない方がいい?
こうして見るといいことずくめであるかのように見えるアイコス。最近では人前でアイコスを吸う人も見かけますよね。アイコスは赤ちゃんの前で吸っても大丈夫なのでしょうか。まだ免疫のない赤ちゃんの前でアイコスを吸われると不安になる人も多いと思います。アイコスが赤ちゃんにもたらす影響について見ていきましょう。
呼吸機能が低下する恐れも…
赤ちゃんがアイコスを使う大人の近くにいると、ぜんそくや気管支炎などの呼吸障害に陥るリスクがあるといわれています。呼吸器官が丈夫な子どもでも危険なので、生まれつき呼吸器官の機能が弱い子どもや、まだ免疫が弱い赤ちゃんなどはダイレクトに影響を受けてしまう恐れがあります。
アイコスはたばこから出る有害物質がほとんどカットされていますが、完全にカットされているわけではないので、多少は有害物質が出てしまいます。その少しの有害物質でも、まだ体が出来上がっていない赤ちゃんにとっては大きな有害物質です。赤ちゃんがぜんそくや気管支炎にかかると頻繁に症状が出てしまうので避けたいですよね。
SIDS(乳幼児突然死症候群)の危険も…
乳幼児突然死症候群は何が原因で起こるのかよくわかっていません。しかし、喫煙者がいる家庭の赤ちゃんに起こる確率が、非喫煙者ばかりの家庭の赤ちゃんに起こる確率よりも高めであるといわれており、喫煙の影響は無視できません。
もちろんアイコスは普通のたばこよりも有害物質の発生が抑えられるものの、『0』ではないので何らかの有害物質は発生しているかもしれません。その少しの有害物質が原因で乳幼児突然死症候群を引き起こしてしまうことも十分に考えられるのです。原因がよくわかっていないからこそ、少しでも原因となりうるものはつぶしておきたいですよね。
最も多いアイコスの誤飲
アイコスの有害物質などの影響はもちろん、赤ちゃんとたばこの関係においては誤飲が最も多いといわれています。特にアイコス用のたばこは小さくて簡単に口の中に入ってしまうので誤飲が心配です。もし赤ちゃんが誤飲してしまった場合はどうすればよいのでしょうか。
たばこを誤飲すると中毒症状が出る?
たばこを誤飲すると、急性ニコチン中毒になってしまいます。ニコチンが体内で溶けだすまでに少し時間がかかるので、その時は大丈夫でもあとから症状が出ることの方が多いです。特にたばこを2cm以上飲み込んでしまった場合は、なるべく吐き出させてからすぐに病院に向かいましょう。たばこに含まれるニコチンは少量でも赤ちゃんの致死量になってしまうのでどの程度飲み込んでしまったのかを明確に医師に伝える必要があります。慌てずに対処してくださいね。
ニコチンが溶けだした水分が危険
たばこを吐き出させたあとに水を飲ませようとするお母さんは多いと思いますが、これは絶対にやめてください。ニコチンは水分に溶けやすいため、水を飲むことでニコチンが体に吸収されやすくなってしまうのです。
また、たばこの火を消すために水やジュースなどをたばこにかけたまま灰皿に放置している光景を見かけますが、これも危険です。たくさんのニコチンが溶けだしたこの水分を赤ちゃんが飲んでしまった場合、たばこ自体を飲み込んでいなくても急性ニコチン中毒になってしまいます。
おわりに
アイコスが赤ちゃんにもたらす影響についてご紹介しました。いくら有害物質が出ないからといっても、アイコスはたばこに変わりありません。副流煙を吸ったり、誤飲してしまったりと赤ちゃんの前でたばこを扱うことのリスクはたくさんあります。赤ちゃんの前でアイコスを吸うことは絶対にやめましょう。