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2018.02.13 07:00  マネーポストWEB

今年のIPO件数、ソフトバンク上場の影響で前年より減少か

2018年のIPO件数は前年より減少か


 2017年は日経平均株価が26年ぶりの高値を塗り替えるなど、日本の株式市場は上昇相場に沸いた。その中でIPO(新規上場)市場も活況を呈したが、2018年のIPO市場はどうなるのか。投資サイト「IPOジャパン」編集長・西堀敬氏は、2017年のIPO市場をデータなどで再検証したうえで、以下のように分析する。

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 2017年のIPO件数は90件となった。日経平均株価が好調に推移した環境下で、IPO件数も2016年の83件から増加した。

 では、2017年にIPOした銘柄のパフォーマンスはどうだったのか。全90銘柄で、上場後についた初値が公開価格を上回れば「勝ち」、下回れば「負け」、同値なら「分け」という基準による勝率を見ると、81勝8負1分けで90%となり、こちらも2016年の勝率80.72%を大きく上回った。

 また、初値が公開価格に対して何%上昇したかという「初値騰落率」はプラス112%と2倍を超え、2016年のプラス72%をはるかに上回る高いパフォーマンスとなった。中でも、初値騰落率が高かったトップ3を挙げると、1位がトレードワークス(東証JDQ・3997)のプラス518%、2位がウォンテッドリー(東証マザーズ・3991)の401%、3位がビーブレイクシステムズ(東証マザーズ・3986)のプラス361%。さらに、トップ3以外にも、公開価格に対して初値が4倍以上に跳ね上がったIPOが4件あった。

 2017年のIPO銘柄が高いパフォーマンスとなったのは、個人投資家の投資意欲が旺盛だったことが大きな要因だろう。投資家主体別売買動向を見ても、個人投資家は売り越し基調となっている。全体相場が上昇する中で個人投資家が利益確定を進めた結果、キャッシュポジションが積み上がり、その資金がIPOに集中的に向かったと考えられる。

 個人投資家のリスクマネーは引き続き健在であると思われるので、2018年もIPO市場の活況が続くと予想される。2018年のIPO件数は、当初、2017年よりやや増えて100程度が予想されている。その中にあって、ソフトバンクグループが傘下の携帯事業会社であるソフトバンクを秋頃に東証1部にIPOさせる方針を固めたと報じられている。しかも、資金調達額は過去最大規模の2兆円程度になる見込みだという。

 それが正式決定となれば、少なくとも同じ時期、すなわち2018年秋頃にIPOを目指していた企業がソフトバンクの資金調達額を懸念して、IPO時期を先延ばしすることが考えられる。そのため、その影響もあって、2018年のIPO件数は結果的に2017年より減少する可能性もあると見ている。

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