国内

68才と59才カップル 行きずりの旅行客に“夫婦”と嘘ついた理由

旅先で出会った熟年夫婦は実は…(イラスト/アフロ)

 旅先での見知らぬ人との交流は楽しいものだが、女性セブンの“オバ記者”こと野原広子(60才)は、不思議なカップルに先日会ったという。その嘘に微妙な心の機微を感じた。

 * * *

 年末、友達のY子(48才)と行った静岡県・伊東のホテルでのこと。夕食のバイキングで、私たちの横のテーブルから、「生ビールも飲み放題っていいですよねぇ」と声をかけられたの。

「T美」と名乗る彼女は68才。ぴかぴかの肌つやで、高齢者というより中年まっただ中といった印象。

「ワゴン車に布団を積んで、夫婦で全国を回っているの」と言う。いわく、この日こそホテルに泊まったけど、ふだんは道の駅の駐車場で寝泊まりして、「旅ばかりしている」んだって。

「いいなぁ」と身を乗り出す私に、ご主人のA男さん(59才)は無言でニコニコ。

 見た目はメタボ気味なのに、びっくりするほど動きが素早くて、酒の強い女3人のグラスが空くと彼は、飲み放題のビールや酎ハイをせっせと運んできてくれたりする。内心、こんな男性が家にいたらいいなと思ったわよ。

 その後、カラオケルームに移動して、聞けばふたりは再婚同士。

「結婚7年目。あはは。まだまだ新婚に近い感じかな」とA男さんがT美さんに身を寄せれば、T美さんもA男さんのはだけた浴衣の胸元を合わせたりして、仲睦まじいなんてもんじゃない。

「よほど仲良くないと、夫婦で車の中で布団敷いて寝られないよ。私らみたいに女同士でつるんでいたら、そんな男の人と永遠に出会わないわ」と私たちが大きなため息をつくと、「いえいえ、こればかりは縁」とT美さんはどこか得意げ。

◆「うちに遊びに来てね」と小指を出してウインク

 なんでも彼女は、ずっと熟年女子仲間の幹事役で、毎週末のように飲み歩いていたんだそう。

「それがさぁ、おれが出てきて、うふふ、大変だったんだよな」

 A男さんはそう言って不敵な笑みを浮かべる。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
ゆずりあい、ぶつからないように配慮するつもりがまったくない「どかないおじさん」がいる(イメージ、時事通信フォト)
新社会人が戸惑う「どかない系おじさん」 大柄な男性には場所をゆずり、女性が接触すると怒鳴り散らす
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン