スポーツ

高校野球タイブレーク導入で明徳義塾・馬淵監督が考える対策

引き分け再試合はなくなる(時事通信フォト)

 高校野球では今春のセンバツから、延長12回を終えて同点の場合に、無死1、2塁から13回の攻撃が始まる「タイブレーク」が導入される。試行期間を経て、タイブレーク時の打順は選択制ではなく12回終了時の打順を継続する形となった。

 松井秀喜に対する5打席連続敬遠で有名な高知・明徳義塾の馬淵史郎監督は、歯に衣着せぬ発言で人気だ。

「僕はね、選択打順であれば、先攻が圧倒的に有利だと思っていた。先に3点を奪えたら、裏の守りでは2点以内で抑えればいいわけだから。ところが、継続打順だと一概にそうとは言えない。12回終了時の打順によって運・不運があり、タイブレークで、下位から始まったら大量得点は期待できないわけですから」

 ただ、高校球界の名伯楽にぬかりはない。

「たとえば12回の攻撃で、二死1塁から3番打者を迎えたとしますよね。13回のタイブレークを見据えて、一か八かの盗塁を仕掛ける。アウトになれば13回は3番から始まるし、セーフになればもうけもんで、ポテンヒットでも1点入る。他にはバントや代走専門の控え選手を用意したり。そういう戦法は今から考えておく必要があるでしょうね」

●文/柳川悠二(ノンフィクションライター)

※週刊ポスト2018年3月2日号

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