ママ世代を中心に、「インスタ映えする」と、大人気を博している“飾り巻き寿司”。子どもの食育に、ホームパーティーに、国際交流の場に…と、需要は年々高まりを見せているという。手順はたくさんあるが、生魚の切りつけほど複雑な工程はない。海苔が縮む前に手早く巻くのが、美しく仕上げるコツだ。
まずは、人気のパンダ飾り巻きに挑戦してみよう!
【パンダ】
材料/シャリ…320g、黒すりごま・ゆかり…合わせて10g、かんぴょう煮…2~3本、やまごぼう…2cm、半海苔…4枚
◆寿司飯を混ぜるときは「切るように」を心がけて
【1】シャリ(90g)にゆかりと黒すりごま(合わせて10g位)を混ぜ、黒いシャリを作る。
【2】黒いシャリ30g×2〈目になる〉、20g×2〈耳になる〉を用意し、30gは半海苔1/2枚に、20gは半海苔1/3枚にのせ、巻きすを使って細巻きを4本作る。
【3】30gの細巻き2本は、しずく型に整える。残りの2本は丸いままでOK。
【4】半海苔1/3枚に10cmの長さに切ったかんぴょうを4cm幅分並べ、手前から巻いて棒状にする〈鼻になる〉。
【5】半海苔1/3枚にシャリ(20g)で細巻きを作り、縦半分にカット。開いて半円が2つつながる形にする〈口になる〉。
【6】できた細巻き6本はバットに用意しておく。
◆まんべんなくシャリをのばせるかどうかが仕上がりの鍵
【7】半海苔1枚+1/2枚をつなぎ細長い海苔(約27cm長)を作ったら、シャリ100gを2つに分けて置く。ノリシロ約4cmを残し、シャリを隅々までのばす。
【8】中央にシャリ20gを4cm幅で置き、その上にシャリ20gを1.5cm幅で置く。凸の形にする。
【9】目のパーツを2本、カタカナの「ハ」を逆にした形に置く。目の間に鼻のパーツを置く。鼻のパーツと目のパーツの間を埋めるように15gずつシャリをのせる。口のパーツを、切り口をしたにしてのせる。シャリ40gで口全体を丸く覆う〈あごになる〉。
【10】左右から巻き上げて、シャリが端まである側を最初に閉じ、反対側を軽く引っ張りながら最後まで閉じる。
【11】耳のパーツ2本をそれぞれ4等分する。顔も4等分する。やまごぼうの薄切りを8枚用意し〈目玉になる〉、耳と目玉を添えて完成。
◆美しい出来栄えを左右するのは海苔にのせるシャリの配分
飾り巻きは、いくつかの細巻きを組み合わせて作られる。書籍『まんがで学ぶ寿司の技術』では、その作り方やコツ、(初心者の)失敗例等が、まんがでわかりやすく解説されている。ここからは、まんがの登場人物・神保四郎と鎌田亜矢に解説してもらおう。
四郎:『寿司は食べる専門』だったおれは、海苔にシャリを広げるところからして失敗しました(苦笑)。一度のせるとシャリは動かないから、均等にのばすには、全体の配分を考えてシャリを置かないといけない。
亜矢:シャリの詰め方にムラがあると、パンダ特有の丸さがうまく出ないのよね。最初からみっちり積み重ねないとスカスカになるし。作り慣れるまでは、パーツの小さい部分も、シャリのg数をキッチンスケールできちんと量る方がいいわ。