その際、2人は右肘に常に位置情報を確認することができる「GPSトラッカー」を埋め込むことを条件にして、米国内での居住を許可されていたが、2017年1月にトランプ政権が発足してから、不法移民への対応が厳しくなっており、米当局と中国関係当局の協議の結果、中国の元旦に当たる春節(旧正月)の2月16日までに中国に強制送還されることになった。
これに対して、同州の華人社会が決定の撤回を求めて抗議デモを行った。黄氏は「私はこれまで中国に帰りたいと思ったことはないし、アメリカ政府に税金を払ってきた。私はもうアメリカ人なのに、なぜ中国に帰らなければならないのか」と涙ながらに語ったという。妻の李さんも「アメリカには2人の子供がいるし、子供を置いてアメリカを離れたくない。子供と私たちを引き離さないでほしい。私たちの素晴らしい生活を壊さないでほしい」と訴えた。
一方、長男のアンドリュー君は「こんなことが起きるなんて信じられない。両親は中国に行ったらどうなるのか? レオンと私はどうすればよいのか? アメリカは移民社会なのに、なぜ私たち家族はバラバラにならなければならないのか」と声を詰まらせていたという。