記事になった内閣府の「少年非行に関する世論調査」は統計というより感想を集めたものだ。「少年による重大な事件が増えているという印象を持つ人」が78.6%いるというだけで、実際の犯罪増加を示しているわけではない。
警察庁統計によれば、刑法犯として検挙された少年(14~19歳)の数は、1980年代前半をピークに減少傾向で、最新の2016年統計では戦後最少を記録している。
もちろんここにも少子化の影響が現われているわけだが、少年1000人当たりの検挙者数で見ても、2016年は4.5人。戦後最多だった1982年、1983年の18.8人の4分の1以下になっている。
※週刊ポスト2018年3月16日号