マムシさんが一番深く頷いたのは主将の「ゲートボールは勝負そのものより心技体を鍛えるのが目的。今は若者のプレイヤーも増えていますよ」という言葉。
「若い人を入れるのはいいね。ジジイ・ババア連中はすぐ佃煮みてえに固まりたがるから。そもそも、ゲートボールが年寄りのスポーツっていうイメージが付いたのはマスコミのせいなんだよ」と矛先は取材班にも。
マムシさんがゴールポールに打ち当てたところでタイムアップ。短い時間だったが、プレイを通して何を感じたのだろうか。
「人のプレイを待ってる間は、もっと和気藹々と喋った方がいいんじゃない? 楽しそうにやってりゃ、若者も寄ってくるんだから。でも、カーリングみたいで意外と面白いじゃねえか。簡単そうだけど奥が深い。がんばって後世に残してちょうだいよ」
●どくまむし・さんだゆう/1936年、東京生まれ。『ウルトラマン』のアラシ隊員としても有名。1969年よりはじまったTBSラジオ「ミュージックプレゼント」は49年目に突入。
■取材・文/石原たきび
※週刊ポスト2018年3月16日号