ビジネス

堀江貴文氏が予言 「上場企業は時代遅れになる」

上場を目指さない起業家も増えている(堀江貴文・著/『属さない勇気』より)


◆社内政治に長けたサラリーマンは何の役にも立たない時代になる

 いま、こうした会社組織ではない枠組みが急速に増え、しかも存在感を高めている。HIU同様の「オンラインサロン」を主宰する著名人やビジネスパーソンが増えており、主宰者とメンバーの双方にとって多大な利益がもたらされているのだ。オンラインサロンとまでいかなくとも、SNSを使って、同様の枠組みを簡素に作ることも可能だろう。

 もはや会社に属さなくても、商品やサービスを生み出し、気の合う仲間と働ける仕組みは整いつつある。会社じゃないから、嫌なことはしなくていいし、労働時間や賃金の制約もない。政府が掲げる「働き方改革」などとは、無縁の世界だ。

 昔は大企業をつくった方が資金調達をしやすかったから、多くの起業家は株式の上場を目指した。しかし、最近はICO(仮想通貨を使った資金調達)が出てきて評価経済になってきたから、上場を目指さない起業家が増えている。

 実際、資金は仮想通貨やクラウドファンディングなどで、十分に調達できるようになった。上場企業はいずれ、時代遅れの形態になるかもしれない。

 ビジネスパーソンを取り巻く環境も、大きく変わりつつある。会社という閉鎖的な枠組みの中での評価ではなく、本当の意味での「個人の市場価値」が顕在化され、株式のように取引されるサービスが広がりつつあるのだ。

 社内政治に長けたサラリーマンなど、何の役にも立たない時代になるだろう。

 こんな時代に、誰もが個人の市場価値を、手っ取り早く高める方法が一つだけある。好きなこと、面白いと思うことに片っ端から取り組み、複数の「肩書き」を掛け合わせ、オンリーワンの存在になることだ。

 自身のキャリアに専門性がなく、先行きを悲観している中高年サラリーマンにだって、全然遅くはないはずだ。大切なのは、政府が唱える「働き方改革」などではない。変わりゆく時代に適応するために、“あなた自身が、あなた自身のために行う改革”である。

※堀江貴文・著/『属さない勇気』より

関連キーワード

関連記事

トピックス

国内ミュージカル単独主演記録を樹立した堂本光一(撮影/浅野剛)
《思い残すことは何もない》堂本光一『Endless SHOCK』大千秋楽、清々しい笑顔で本音を吐露「究極体を演じるというのは、つらい25年でした」
女性セブン
自宅マンションの火災で家族を失った猪口邦子議員(時事通信フォト)
猪口邦子議員、自宅マンション火災で夫と長女が死亡 「政界はジャングルですが、家庭は温かい草原なんです…」幸せな日常を一瞬にして奪った猛火
女性セブン
“アメリカのお騒がせセレブ”として有名なタレントで実業家のキム・カーダシアン(本人のインスタグラムより)
《頭隠して尻隠さずなハイレグ姿》カニエ・ウェストの元妻(44)と現妻(29)が“ほぼ丸出しファッション”対決か
NEWSポストセブン
クマによる被害
《秋田スーパー・クマの立てこもり》市には119件の電話とメールが殺到「半数が苦情、残りは感謝の声」秋田県猟友会の会長が明かした県警と市の「苦情」対策
NEWSポストセブン
サガミオリジナル16代目宣伝大使に就任したグラビアアイドルの鈴木聖
《サガミPR大使に就任》“バトル漫画ボディ”のグラドル・鈴木聖「同年代や私より若い人たちにも必要性を発信していきたい」
NEWSポストセブン
窮地に立たされている藤原紀香と夫の片岡愛之助
【SNSに「試練は人を強くする」と投稿】藤原紀香、夫・片岡愛之助が稽古中に重傷 窮地を支える“9年目の梨園の妻”の心強さ
女性セブン
阪神残留を決めた大山
《巨人行ったらお前の実家が無くなると思えよ》阪神・大山悠輔のFAめぐり脅迫まがいの投稿も…そば店を営む実父が明かした「ファンとのやりとり」
11月に不倫が報じられ、役職停止となった国民民主党の玉木雄一郎代表、相手のタレントは小泉みゆき(左・時事通信フォト、右・ブログより)
《国民・玉木代表が役職停止処分》お相手の元グラドル・小泉みゆき「連絡は取れているんですが…」観光大使つとめる高松市が答えた“意外な現状”
NEWSポストセブン
アメリカの実業家主催のパーティーに参加された三笠宮瑶子さま。写っている写真が物議を醸している(時事通信フォト)
【米実業家が「インスタ投稿」を削除】三笠宮瑶子さまに海外メーカーのサングラス“アンバサダー就任”騒動 宮内庁は「御就任されているとは承知していない」
NEWSポストセブン
公選法違反で逮捕された田淵容疑者(左)。右は女性スタッフ
「猫耳のカチューシャはマストで」「ガンガンバズらせようよ」選挙法違反で逮捕の医師らが女性スタッフの前でノリノリで行なっていた“奇行”の数々 「クリニックの前に警察がいる」と慌てふためいて…【半ケツビラ配り】
NEWSポストセブン
「ホワイトハウス表敬訪問」問題で悩まされる大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平を悩ます、優勝チームの「ホワイトハウス表敬訪問」問題 トランプ氏と対面となれば辞退する同僚が続出か 外交問題に発展する最悪シナリオも
女性セブン
2025年にはデビュー40周年を控える磯野貴理子
《1円玉の小銭持ち歩く磯野貴理子》24歳年下元夫と暮らした「愛の巣」に今もこだわる理由、還暦直前に超高級マンションのローンを完済「いまは仕事もマイペースで幸せです」
NEWSポストセブン