トレンド

幸楽苑の強みはシンプルなラーメン ファミリー層からの支持も

あっさり中華そばとギョーザと半チャーハン

 いまや日本の国民食ともよばれている「ラーメン」。そして、全国展開する日本最大級のラーメンチェーンが「幸楽苑」だ。幸楽苑は1954年に福島県会津若松市で開店した『味よし食堂』を原点とするラーメンチェーン。外食チェーンに詳しいフリーライターの小浦大生氏はこう説明する。

「同じチェーンでも『餃子の王将』や『日高屋』はラーメンとともに様々な中華のメニューが提供されますが、幸楽苑はほぼラーメン専門のチェーンで、餃子や半チャーハンはあくまでもサイドメニュー扱い。もっとも安いラーメンは390円(税別)の『あっさり中華そば』です。一時期は、290円で『中華そば』を提供していましたが、客単価が下がったことで業績が悪化したこともあり、再度390円に値上げしました」

 幸楽苑を傘下に持つ「幸楽苑ホールディングス」の2018年3月期決算(連結ベース)は、上場来初の赤字転落となる見通しで、一部不採算店の閉鎖も決定している。これまで低価格を全面に打ち出してきただけに、人件費の高騰が響いた格好だが、それでも同チェーンを支持するファンは多い。ちなみに、「あっさり中華そば」のほか、「味噌らーめん」「塩らーめん」の定番メニューはすべて390円だ。

「世の中には個性的なラーメンが数多く存在していますが、幸楽苑のラーメンはとにかくシンプルでオーソドックス。年代も選ばない味なので、ファミリー層にもウケはいい。郊外の幹線道路沿いなどにも多く出店していて、週末の家族での外食にも利用されやすい。しかもラーメン1杯390円は十分に安価だといえます。シンプルなラーメンを手軽な値段で食べられるというのが人気の理由でしょう」(小浦氏)

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。