• TOP
  • 国内
  • 「老人狩り」が頻発 若者たちは「心は痛まない」と言い放つ

国内

2018.03.26 07:00  NEWSポストセブン

「老人狩り」が頻発 若者たちは「心は痛まない」と言い放つ

 事実、男性の部下たちは仕組みや支払額を詳しく説明せず、また説明したとしても非常に難解な仕組みを老人に“分かった気に”させることで、商品を売りつけている。その結果、多くの金を支払った老人たちが実際には老人ホームに入居することができなかったり、できたとしても、遠く離れた北海道や九州の僻地にある老人ホームにしか入れない“入居権”を買わされる。

 また、万が一のために積み立てた葬式用の共済も、いざ必要となった時には「数十万で式をあげられる」などといった従前の説明とは違い、総額で数百万円を請求される。もちろん、その都度大小の係争案件にはなっているというが、司法や関係当局から「違法だ」として追求されることまでには発展しない。寂しい独居老人を狙うのはそのためであり、被害者であるはずの独居老人をいかにして取り込むか、ここがキモだ。誰も見向きもしない老人の相手をして、老人を味方につけさえすればよい。

「あんたは孫のようだね」などとでも言わせてみれば、老人は通帳から葬式代まで預けてくれることにもなる。結婚詐欺などと同様に、万一相手が”騙された”と気がついてもそう思わせない、警察や当局に駆け込ませない、もしくは体良く諦めさせるといった、情に訴える”方法”だってある。泣き落としてみたっていい。脅しや暴行など、解りやすい“ヘマ”さえ犯さず“上手くやって”いれば「やったもん勝ち」の商売。だから彼らはこの「おいしいシノギ(仕事)」から手を引く気はない。

 一方“上手くやれない”連中はどうしているのかというと、茂原の事件で逮捕された少年らのように、卑劣過ぎる犯行を軽々しくやってのける。

「うちの会社の枝(配下)でやってる連中が、(独居老人の)顧客リストの家に空き巣を繰り返して逮捕されました。上手く営業……というか老人を説得できないとか、追い返されてムカついたとか、そんな理由で犯行に及んだのだそうです。連中はシャバに出てきてからも、グーグルのストリートビューを使って空き巣できそうな家を探したり、駐車されている車の車種をメモして、窃盗の下調べを行っているといいます」

 男性はかつて「たとえ法外な価格で商品を売っていたとはいえ、最終的には相手(老人)が買ってくれている。そこまでには何度も足繁く通ったり、話し相手になってあげたりもしている。一方的に詐欺だ、犯罪だと言われる筋合いはない」という風に、筆者に力説していた。そんな彼らを見てきた彼の部下、手下達に悪い影響を及ぼしているのではないか。改めて男性に聞いた。

「老人から金を奪っても構わない、とまでは言っていないし、殺せ、殴れといったこともない。若い連中の犯罪の原因が俺たちだ、というならそれはおかしいでしょう。ただ、あの時と同じように、老人は金を溜め込み、若者は貧乏という図式は、今も変わらないどころか、老人を生かしておくための税金だって年々上がっており、状況は悪くなる一方。いずれこうなったんだろうし(老人を取り巻く環境は)もっと悪くなるでしょう」

関連記事

トピックス