ライフ

【大塚英志氏書評】webの質を向上させる担保は何か

『情報武装する政治』/西田亮介・著

【書評】『情報武装する政治』/西田亮介・著/角川書店/1600円+税

【評者】大塚英志(まんが原作者)

 森友問題でひどくあからさまになってしまったのは、安倍界隈の情報戦の露骨さと稚拙さだ。自民党が在野時代、いち早くSNSをつかった情報戦に手を染めたことはよく知られるが、著者はそれを「政治の情報武装」と呼ぶ。考えるに、世論をあからさまに「工作」することが透けて見えながら、世論が自らそれに「乗る」という「参加型動員」、「協働型動員」を確立したことが安倍一強の根底にある。

 自分から国民が喜々として動員されプロパガンダの前衛となる、というのはかつて近衛新体制の見た夢だったが、あの時は、webは存在せず、同じように反動・復古を「革新」と言い繕う安倍政権がそれを実現したのは偶然ではないだろう。「協働」である以上、「情報武装」したのは国民も同様で、実際、今回もSNSの各所で自発的な情報戦が繰り広げられている。

 しかし、政治に限らず、誰もがSNS上で自身の情報操作(「インスタ映え」投稿の類)にも余念がないから、逆に「情報操作」されていることに過敏だ。その時、「あなたを操作しているのは旧メディアだ」という名指しで、被害者意識に訴えかけてきたのが、安倍情報武装の肝だ。

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン