「知事が職員を信用するとはっきり言った以上、関係部局は官邸から抗議がきた場合でも、メモが正確だと言えるしっかりした裏付けを持っておく必要がある。
実は、県庁職員たちが獣医学部新設の陳情に関係各省や国会議員を回っていた当時、重要な相手と会う場合に報告書作成の正確を期すために会談内容を私的に録音していたケースがある。3年前の柳瀬秘書官との面会の際も、職員の1人が自分のiPhoneにやりとりを録音し、それをもとにメモが作成された。その後、職員が携帯を機種変更したために録音したiPhoneの本体はもう残っていないが、データはどこかに保存されているはずだと内々に調査が行なわれている」
愛媛県に録音の有無について確認したが、期限までに回答はなかった。柳瀬氏の「肉声」が暴露されれば、いくら記憶にないと言おうと、官邸の獣医学部認可への具体的関与が裏付けられ、安倍首相は絶体絶命の窮地に陥る。
※週刊ポスト2018年4月27日号