加賀まりこも、素人同然だった1960年に秋山氏が雑誌の表紙モデルに起用したのが縁で、ドラマのヒロイン抜擢へ。デビュー当時の育ての親といっていい存在だった。

「小悪魔的な魅力が印象的だった。苦労知らずだから態度はやはり我侭で、口が達者で困っちゃった(笑い)」(著書から)

 デビュー当時、そのぬいぐるみのような可愛らしさに驚いたのが内藤洋子。秋山は新聞の連載で「吉永小百合につづく女優」として紹介した。同じく紺野美沙子もデビュー当初、秋山に強烈な印象を残す。ただ彼女の場合は、撮影時のインパクトが強かったようだ。

「最初のとき顔に何も表情変化がないから、『少し笑ってくれるかな』って言ったら、『おかしくなくても笑うんですか』なんて言うんだ。『いや、そうしなくちゃ本が売れない』なんて言ってね(笑)」(同前)

(文中一部敬称略)

※週刊ポスト2018年5月4・11日号

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