国際情報

中国からの輸入品が日本に運んでくる「殺人虫」の恐怖

ツマアカスズメバチ(環境省提供)

 安くて便利な中国製品をネットで購入。「安かろう、悪かろう」と覚悟していたが、家に届くとこんな「余計なもの」まで付いてくるとしたら──。

 5月10日、大阪府八尾市の民家で、猛毒を持つ特定外来生物・ヒアリの女王アリの死骸が発見された。家電製品の段ボール箱を開封すると、内部に混入していたのだ。この製品が中国・広東省の工場で梱包されている。

「ビニールテープで密閉され、出荷過程で開けられていないにもかかわらずヒアリが混入していたため、中国から運ばれてきた可能性が高いという結論になりました」(環境省近畿地方環境事務所)

 ヒアリは昨年5月、広東省の南沙港から運ばれたコンテナ内で見つかって以来、同11月までに12都府県で計6500匹以上が確認されたが、一般家庭内で発見されたのはこれが初だった。

 ヒアリは気温が高まると活動を活発化させるため、環境省は今年の5月7日、中国からの定期コンテナ航路がある68港湾で水際作戦の開始を発表したばかりだ。

「ヒアリに刺され、体がアナフィラキシーショックを起こした場合、めまいや頭痛、呼吸喪失などを引き起こします。海外では死亡例も報告されています。私が現地調査した中国南部の広州では、5メートルおきにヒアリの巣がある地域もあり、観光客がいつ刺されてもおかしくない状態でした」(九州大学ヒアリ研究グループ代表で九州大学准教授の村上貴弘氏)

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン