家計

銀行預金・国債…、「100%安全な金融商品」など存在しない

銀行預金に預けているだけでは資産は増えない

 お金持ちになるためには、まず「資産を減らさないこと」が肝心だ。だからといって銀行預金に預けているだけでは利息はスズメの涙でまったくといっていいほど資産は増えない。それのみならず、「銀行預金なら絶対安全とも言い切れない」時代になっている。それでは「絶対安全な金融商品」は存在するのか、ファイナンシャル・プランナーの藤川太氏(家計の見直し相談センター・代表)が解説する。

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 約100年前に書かれ、今も読みつがれる世界的名著『バビロンの大富豪』(ジョージ・S・クレイソン著)の中で、バビロンの大富豪・アルカドは「財布を太らせた『7つの極意』」を明かしています。そのなかには、「財産を損失から守る」というものがあります。そこで彼はこんな言葉を残しています。

〈健全な投資とは、何よりも「元本を確保する」ことが鉄則となります。元本が保証され、望んだときにはそれを取り戻すことができる、適正な利息を取りっぱぐれのないよう確実に得られる先を選んで投資することです。自分の財産を守るためには慎重に投資先を選ばないといけません〉(藤川氏・監修『大富豪が教える成功法則』より)

 確かにその通りですが、利息がある程度ついたであろうバビロンの時代とは異なり、超低金利時代の昨今では、元本保証の定期預金で運用してもほとんど利息はつきません。一方で若干ですが物価が上がっています。お金の金額は下がらなくても、お金の価値は徐々に下がっています。

 また、銀行も絶対的に安全な存在ではなく、万が一銀行が破綻すると、預金保険で守られるのは元本1000万円とその利息まで(利息のつかない普通預金は全額保護)。それを超えた部分は保護されないかもしれないのです。

 同じように、安全度が高いとされる「国債」も、絶対安全かというと、終戦直後に戦時国債が紙切れになった歴史もあり、将来の国家財政破綻のリスクもゼロではありません。

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