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就職市場での「日大ブランド」 まだまだ中堅大トップクラス

就職活動にどんな影響があるのか(イメージ)

 一アメフト部だけではなく、「日本大学」という組織全体の問題へと発展した「悪質タックル」騒動。学生数日本一の日本大学にとって、就職市場での「日大ブランド」の行方は大きな問題だ。「日東駒専」として中堅大学と認識される同大学について、就職コンサルタントで『学歴フィルター』著者の福島直樹氏が解説する。

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 近年の新卒採用において「上位大学」と「中堅大学」、「低選抜大学」を企業が明確に区別し、説明会の予約などから待遇を変える“学歴フィルター”の存在が話題ですが、世間では日大は「中堅大学」と認識されているようです。

『大学通信』が公表する有名企業400社への実就職率が高い大学ランキング(2017年卒)は、大学院進学者を除く卒業生のうち、有名400社に何%が入社したかで大学を順位付けしたものです。それによると、日大は11.1%で全国約800大学のなかで99位。駒澤大115位、専修大141位などと比較しても上位におり日大は中堅大学のなかではトップクラスといえます。

 日本一のマンモス大学である日大は、「100万人の卒業生」と「社長の数、日本一」をアピールします。実際に、就職市場においてもこの“数の力”はそれなりに発揮されています。

 採用担当者から見たときの日大は、一定のクオリティを保ちながら人数を確保したいときに合理的な選択肢となります。ある程度の人数を採用しなければならず、上位大学の学生だけでは目標とする人数に達しないという企業にとっては、日大は頼りになる存在と言えるでしょう。

 日本企業では年功序列や終身雇用が特徴の「メンバーシップ型雇用」が主流です。そういう力学で動く企業は体育会系の部活に近いノリともいえ、やはり部活人口が多い日大生の需要があるようです。

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