男性に従順であり、無意識的にも意識的にも男性的価値観に追従し、「女」である事を売り物にして政治家の道に進んだ凡百の女政治家と野田は全く異なっている。
2018年3月からにわかに安倍政権が「放送法4条(政治的公平性)の撤廃」を目指して答申をまとめた際も、野田は所轄大臣(総務)として明確に反対した。結果、答申には「放送法4条の削除」は見送られた。
安倍一強と言われながら別派閥ですら安倍支持を表明する中で、野田の存在は良い意味で異様に映る。ポスト安倍、と目される人物は2018年6月現在、石破茂、岸田文雄、野田聖子の3名となっている。私は石破のファンだが、ここでは断然野田聖子を推したい。
※『女政治家の通信簿』(小学館新書)より。文中敬称略。
【PROFILE】ふるや・つねひら/1982年、札幌市生まれ。文筆家。日本ペンクラブ正会員。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。インターネット、ネット右翼、若者論などを中心に言論活動を展開。近著に小説『愛国奴』。2018年6月13日(水)19:00より、八重洲ブックセンター本店にて舛添要一氏とのトークショー&サイン会「日本に女性首相が誕生する日」を開催予定(http://www.yaesu-book.co.jp/events/talk/14138/)。