5月末、東京五輪のマラソンコースが正式に発表された。新国立競技場を出発し、雷門や東京タワーなど都内の名所を巡った後に競技場へ戻るコースで、今から熱い戦いが予想される。建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「この1か月でスタンド部分がほぼ完成し、屋根工事が山場を迎えています。屋根の基礎部分となる『根元鉄骨』の取り付けもかなり進んで、西側(左手)の一部を残すのみとなりました。
今後は、根元鉄骨の先に『ユニット鉄骨』といわれる縦長の鉄骨を3本つなげていく難工事に入り、最終的に観客席を覆う屋根が完成します。すでに最初のユニット鉄骨の取り付けが東側(右手)から始まっています」
取り付けが始まった屋根工事のユニット鉄骨(右手)の下には、ユニットを支える12本の仮支柱が見える(6月1日撮影)。
2016年12月に始まった工事は、折り返し地点を通過したばかり。来年11月末の完成に向け、競技場建設も山場を迎える。
撮影■小倉雄一郎
※週刊ポスト2018年6月22日号