猫カフェ、寺カフェ、言論カフェ、死生観カフェなど、世はカフェブームでもある。
「源流は1992年哲学者マルク・ソーテがパリで始めた哲学カフェでしょう。愛や命など1つのテーマを語ろうと呼びかけると、いろいろな人が集まり、たちまちフランス中でブームになりました。
認知症カフェも発想は同じ。“認知症ってどんなもの?”と考えたり、親が認知症になった思いを語り合ったり。人と話すことで視野が広がり、心が軽くなったり、問題解決の糸口が見つかったりします。
現実的なところでは、介護家族ならではのコツや、地元の介護施設や病院のウワサ話も、極上の情報です」
2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるという。
「ぼくらは、みんなで認知症になっていくと考えています。4人の友達がいたら、自分を含め5人の中の誰かが、ある日“実は認知症になった”と告白する日が来る。そのとき、今までと変わらずつきあっていけるような世の中でありたい。そんな思いで日々、認知症カフェを取材しています」
※女性セブン2018年7月5日号