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2018.06.25 16:00  マネーポストWEB

定年退職後、「税金を取り返す」ことを忘れはいけない

定年後は「確定申告」を忘れないようにしたい


 定年退職した後は、現役時代以上に「税金」の存在を気にしたほうがいいと元国税調査官でベストセラー『やってはいけない老後対策』著者の大村大次郎氏は指摘する。税金を「徴収する側」に長くいた大村氏は、なぜその点を強調するのだろうか。

 例えば年金と並んで老後資金の柱となる退職金。その受け取り方は大きく分けて「分割」と「一括」の2パターンあるが、大村氏は「税金面を考えると一括が圧倒的に有利」と断言する。

「退職金を一括でもらえば『退職所得控除』が適用されて、ほとんどの場合は所得税を払う必要がありません。大卒後、定年まで38年間働いた人なら、最大2060万円まで税金がかからない。

 一方の分割は、月々の受け取りが『月収』扱いとなって課税され、サラリーマンの源泉徴収と同様に天引きされた金額が振り込まれます。“手取り”の額は、一括のほうが大きくなると覚えておきましょう」(以下「」内は大村氏)

 また、長年勤めた会社を退職する際には「税金の還付漏れ」という落とし穴もある。

「多くの人は『退職時の税金の手続きは勤務先がやってくれる』と思い込んで、失敗しがちです。とくに注意すべきは勤務先が『退職年の給料の税金』の手続きを怠っているケース。通常、サラリーマンは払い過ぎた源泉徴収を年末調整で取り返しますが、退職したことで年末調整が受けられず、多く払った税金が還付されないままになっていることが多い」

◆年間数十万円戻ってくる

 そもそも所得税額は「年収」によって決まってくるものだ。源泉徴収とは、“月収がこのくらいある人は、年収換算するとこのくらいの税額になるだろう”という額が先に天引きされるシステムだ。

 では、1月から3月まで月収40万円で働いていたA氏が3月31日付で退職し、その年は再就職しないケースはどうなるか。

 妻しか扶養家族のいないA氏は毎月約4万円が源泉徴収される。だが、この年の「年収」は3月までの120万円(40万円×3か月)だけで、本来、所得税などはかからない。何もしないでいると、A氏は12万円(4万円×3か月)を徴収されたままになってしまうのだ。

 こうしたケースで税金を取り戻すために必須なのが「確定申告」である。

「源泉徴収票を税務署に持参して『年末調整をしていないので確定申告をしたい』と告げると、税務署員が手続きなどを教えてくれます。確定申告さえすれば、多ければ数十万円単位の税金が還付されます」

 注意すべきは、退職後に別の会社などに再就職したケースだ。

「通常は再就職先の会社が前勤務先の分まで合わせて年末調整しますが、中には面倒な手続きを怠り、自分の会社が払った給料だけで年末調整することもあります。その場合、前勤務先で多く支払った税金は返ってきません。前勤務先と通算されているかどうかは源泉徴収票を見てチェックするか、わからない場合は再就職した会社の経理担当に問い合わせてほしい。大企業から中小企業に再就職した時にはとくに起こりやすいので要注意です」

※週刊ポスト2018年6月22日号

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