ライフ

発育不良の“あるある”疑問 トマトが赤くならぬのはなぜ?

家庭菜園でよくある発育不良の疑問(写真/アフロ)

 庭先やベランダを活用した家庭菜園が人気だが、なかなか上手くいかないことも多いだろう。そこで、発育不良の関するよくある7つの疑問について、専門家に話を聞いた。

■梅雨に元気がなくなる原因は?

 梅雨時は植物の成長が停滞し、降雨により固まった土壌にも有害ガスがたまりやすい。

「野菜の株周辺に、園芸用の支柱棒やドライバーで穴を開けて酸素供給とガス抜きをすると、根がいきいきしてきます」(園芸技術アドバイザーの古藤俊二さん)

■ゴーヤーの雌花がつかない
 つるが伸び始めてすぐ雌花がつくきゅうりに比べ、ゴーヤーは最初の頃、雄花ばかりがつく。

「一般に親づるには雄花が、子づるや孫づるには雌花がよく咲きます。生長して枝葉が広がるまで、待ちましょう」(園芸家の深町貴子さん)

 盛夏以降、雌花のつく数が増える。

■きゅうりやゴーヤーは受粉が必要?

「きゅうりは自分で実をつける単為結果性なので不要ですが、ゴーヤーは雌雄同株の雌雄異花なので、受粉が必要です」(古藤さん)

■急に花がつかなくなった

 植物の生育段階は、体を作る“栄養生長”と花や実を作る“生殖生長”に大別できる。

「実がつき生殖生長していたのに花をつけなくなるのは、“なり疲れ”が原因。一度、栄養生長で回復させ、クエン酸水(*1)や液肥(*2)を与えると、樹勢回復に向かいます」(古藤さん)

*1=水1リットルに20gのクエン酸をよく溶かした溶液を400倍に希釈して、1株あたり500ミリリットルずつ散水。

*2=水2リットルに油かす200gと黒砂糖20g、ドライイースト大さじ1杯を入れて原液を作る。空のペットボトルに入れ(破裂の危険があるので栓は絶対しない)、約1週間置けば完成。上澄み液を10倍に希釈して株元に散水。

■トマトが赤くならない

 トマトは色づくまでに時間がかかり、心配になる人が少なくない。

「トマトの実が成熟するには、実がついてからの積算温度といって、毎日の平均気温の合計が1000℃以上になることが条件。赤くなるまでに時間がかかるので、焦らず待って」(深町さん)

■きゅうりが曲がってしまった

 きゅうりが曲がる原因はさまざま。

「基本は土の乾湿の乱れ。なり疲れや根の老化の可能性も。そのほか、実が成長する前にゾウムシやカメムシなど吸汁害虫が噛みついた傷口から曲がることも」(深町さん)。

 害虫がいないか探してみて。

■ピーマンやトマトの尻が黒くなった

 実の尻部分が黒くなる尻腐れ症は、ナス科に多い症状。

「原因はカルシウム不足による生理障害。この解消には、老化した下段位の葉の摘葉と、カルシウム補給のため石灰などをまくのが効果的です」(古藤さん)

※女性セブン2018年7月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン