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2018.07.19 20:00  たまGoo!

【医師監修】破水に気づかない?高位破水の症状・原因・治療・予防・入院の必要性

【医師監修】破水に気づかない?高位破水の症状・原因・治療・予防・入院の必要性

監修医師プロフィール:清水なほみ 先生

2001年広島大学医学部医学科卒業、広島大学附属病院産婦人科・中国がんセンター産婦人科・ウィミンズウェルネス銀座クリニック・虎の門病院産婦人科を経て、2010年9月「ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~」を開業。

日本産科婦人科学会専門医、日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー。女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。

日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。病院に行きづらいという患者さんの悩みを、現役医師の知識を活かしてサポートします。
http://www.vivalita.com/staff.html

そろそろ赤ちゃんが生まれるということを知らせるサインである破水と陣痛。一般的には陣痛が起きてから破水という順番になりますが、実は破水のタイミングには個人差があります。陣痛より先に破水するケースで注意してほしいのが「高位破水」。気づきにくいといわれるその症状について、原因、治療方法、予防策とともにご紹介します。

高位破水について

子宮の中で赤ちゃんと羊水は卵膜に包まれています。その卵膜が破れて羊水が外へ流れ出ることを破水といいます。
高位破水は、この卵膜の上部が破れて起こる破水のことをいいます。通常は、卵膜の下側が破れて破水し羊水が一気に出てくるので、すぐに気づきやすいのですが、高位破水は、出てくる羊水の量が少ないため、尿漏れやおりものと勘違いしやすくなかなか気づけないこともあります。

とはいえ、妊娠37週以降に高位破水が起こった場合は問題なく出産できるので心配ありません。しかしそれより前の段階で高位破水が起きた場合、注意が必要です。破れた部分から雑菌が入り、ママや赤ちゃんの身体に影響が出る恐れがあります。

高位破水の症状

実は高位破水が起こっても痛みや出血を伴わないこともあります。破れる範囲が狭いため、何も感じない場合も。しかし、2~3日高位破水していることに気づかないままでいた場合、妊娠の状態や胎児に影響が出るといわれています。以下に挙げるような症状がないかどうか、注意深く毎日自分の身体をチェックするようにしてください。

身体を動かすたびに、ジワジワ・チョロチョロと流れ出てくる

安静にしているときでも少量だが出続けている

尿意を催したときと異なり我慢しても止められない

アンモニア臭がなくて無臭(独特の生臭さがある場合も)

おりものと違って透明、または黄色っぽくてなめらか

高位破水の診断基準

まずは問診で破水したと気づいた時間・流出量・流出状況・色調・匂いなどを確認します。次に内診台で羊水の流出を確認することになります。子宮口がある程度開いている場合、胎児部分を視診あるいは触診で確認し診断します。それでも判定しづらい場合は膣内のpH測定など診断薬を使用した検査を行います。

高位破水になる原因

以下のケースが原因として考えられますが、原因がはっきりしない高位破水もあるため誰にでも起きる可能性があることは覚えておいてください。

子宮内感染

力を入れる、力む、おなかを圧迫する
例)重いものを持ち上げる、便秘でいきむ、せき込むなど

妊娠中の性行為

喫煙

高齢出産の場合

多胎妊娠の場合

逆子の場合

羊水過多(急に体重が増加する、おなか周りが増大した場合は注意)

高位破水の治療法は?

妊娠35週以降のケースでは24時間の経過観察後、陣痛が起きない場合は分娩(ぶんべん)を誘発する処置をとります。

反対に妊娠35週未満のケースでは、感染防止対策として抗生物質を予防投与します。さらに子宮収縮があるケースでは子宮収縮抑制剤を使用します。

ただし、高熱や白血球増加など感染兆候が見られるか、赤ちゃんに十分な酸素が行きわたっていないなど早く娩出した方がよい状態と診断された場合、帝王切開などにより急きょ分娩(ぶんべん)の処置を行います。

高位破水の予防について

原因のパートでも挙げたように、重いものを持ち上げる、腹筋などおなかを圧迫する運動、性行為など、重労働や激しい運動は控えましょう。そして赤ちゃんがニコチン中毒を起こす危険性があるので禁煙も忘れずに。

また便秘についてですが、市販の便秘薬の使用はNGです。子宮を収縮させる成分が含まれているものもあるので自己判断で服用するのはやめましょう。必ずかかりつけの産婦人科で相談のうえ、処方してもらいましょう。

最善の予防策は定期的に妊婦健診を受けることです。また、高位破水は気づきにくいのでちょっとでも異変を感じたら定期健診の前であってもすぐ診察を受けることが重要です。原因のひとつに挙げられる羊水過多も検査ですぐ調べることができるので、早期発見につながります。

高位破水の入院の必要性

いずれにしても入院する必要性があります。妊娠満期の場合、入院後、そのまま自然陣痛を待つか、誘発剤により分娩(ぶんべん)の処置を行うことになりますが、中期の場合は感染予防として抗生剤の投与などの処置を受けながら入院して安静を保つことになります。

ちなみに高位破水で入院した場合、身体を拭くことやシャンプーのみ介助してもらえる場合もありますが、入浴、シャワーだけでなく温水洗浄便座もNGになることが多いので要注意です。

おわりに

妊娠中はさまざまな症状やトラブルに見舞われる可能性が高くなります。知識を身につけあらゆる可能性を想定しておけば、いざというとき冷静に対処できるはずです。
特に高位破水は気づきにくいのが特徴ですが、気づけるように対処をしないと赤ちゃんもママもリスクを抱えることになるため、日頃から自分の身体のサインを見逃さないようにチェックしましょう。

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