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場所前に白鵬が稀勢の里の耳元で意味深な囁きをしていた

何を囁いた?(時事通信フォト)

 千秋楽の結びの一番といえば、東西の横綱が優勝をかけた名勝負を演じるものだ。だが、今回の名古屋場所は、全く違ったものになってしまった。稀勢の里の連続休場は8場所に伸び、それを見て「オレも休んでいいだろう」と考えたのか、モンゴル横綱たちも次々と休場へ。名古屋場所での白鵬の途中休場が決まったのは「右膝蓋腱(しつがいけん)損傷」などの診断書を提出した4日目の午後2時半過ぎだった。

 場所中に休場する場合は、審判部が翌日の取組を決める午前11時までに届け出るのが望ましいとされている。白鵬が診断書を提出したときには、すでに翌日の取組が決まっていたため、審判部は大慌てで割り返し(取組の決め直し)を迫られた。

「白鵬が膝を痛めたのは、2日目の取組前の支度部屋でのこと。床に貼られたビニールテープに足を滑らせたと言っていますが、2日目、3日目と危なげなく勝利を収めました。3日目に琴奨菊(前頭1)をすくい投げで下したあとには、“体が動いている。反応がいい”と余裕を見せるほどでした。

 にもかかわらず、4日目からいきなり休場です。ちょっとくらい無理すれば土俵に上がれるところ、前日に高安を破ったガチンコ平幕の千代の国(前頭2)との取組を避けたようにさえ見える。実際、誰に対しても全力でぶつかるガチンコ勢との対戦では怪我のリスクは格段に高くなる。目標とする『2020年の東京五輪まで現役』のために“大事をとった”ということでしょう。

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