ライフ

熱が出てのどが痛い…その症状、関節リウマチ薬の副作用かも

なかなか副作用について考えないが…

「薬に副作用があること」は誰もが知っている。しかし、いざ副作用が自分の身に生じたとき、ただちにそれが飲んでいる薬の副作用によるものだと気付く人は少ない。その理由として、医薬情報研究所取締役で薬剤師の堀美智子氏は、「そもそも副作用の初期症状が周知されているとは言い難い」ことを挙げる。だからこそ、薬の副作用について知っておくことは重要になる。

 外は太陽が照り付ける灼熱地獄、屋内はエアコンの効きすぎで冷蔵庫状態──この季節は寒暖差の激しい環境に置かれ、体調を崩しがちだ。例えば、「熱が出た」「のどが痛い」などの症状で、風邪薬を飲んでもなかなか改善しないような場合、「夏風邪はしつこいから」などと放置してしまうと危険だという。

「熱が出てのどの痛みがあると、一般的にはまず風邪を疑いますが、薬を服用している場合、『無顆粒球症(むかりゅうきゅうしょう)』の可能性が考えられます。白血球のうちの好中球が減少してしまうことで、細菌に抵抗できなくなり、感染症を発症しやすくなる。肺炎や敗血症を引き起こし、最悪の場合は生命を脅かす危険が生じます」(堀氏)

 副作用として無顆粒球症を生じる可能性がある薬は、関節リウマチや関節炎の治療に使われる「アクテムラ」などがある。

「単なる体調不良」だと思っていた症状も、薬の副作用かもしれないのだ。ただし、前出・堀氏は「過剰に恐れてはいけない」とも注意喚起する。

「最も危険なのは、副作用を恐れるあまり、自己判断で服用をやめてしまうこと。『副作用かも』と思ったら、必ず医師や薬剤師に相談してほしい」

※週刊ポスト2018年8月10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
3大会連続の五輪出場
【闘病を乗り越えてパリ五輪出場決定】池江璃花子、強くなるために決断した“母の支え”との別れ
女性セブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン