「私自身の甲子園経験を買って下さったのでしょう。享栄と何度も戦ってきて、18年も甲子園に行っていないのか、というのが本音です。現在は中京に県内の有望選手が一番に集まり、東邦も藤嶋健人(中日)の活躍で人気。名電は寮があるので、県外選手も獲りやすい。ただ、享栄も中京の8割ぐらいの戦力は揃っている。スポーツクラスでは、火・水曜日は14時から練習がスタートし、遅い時だと22時まで練習をやれる。練習量で3校に挑みたい」
3億円をかけたという屋内施設も完成し、期待の1年生もいる。監督就任は秋からだが、練習メニューなどは既に大藤色が取り入れられ、その効果は早くもこの夏に現れた。西愛知大会では準決勝で敗退。古豪復活の報せが全国に届く日は近いかもしれない。(文中敬称略)
●取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター、『永遠のPL学園』著者) ●撮影/藤岡雅樹
※週刊ポスト2018年8月10日号