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激闘の神奈川高校野球を制した横浜と慶應に共通する指導法

毎年満員になる神奈川大会の決勝戦(横浜スタジアム)

 8月5日に開幕する夏の甲子園──。今夏は100回記念大会のため、全国屈指の激戦区である神奈川大会は南北に分かれて行われ、南は横浜、北は慶應義塾が制して甲子園出場を決めた。実は両校それぞれのナインを率いる監督の指導法には多くの共通点があった。近著に『名将たちが語る「これから」の高校野球~伝統の継承と革新~』(インプレス刊)があるスポーツライターの大利実氏がレポートする。

 * * *
 横浜高校の平田徹監督は渡辺元智監督(当時)、慶應義塾高校の森林貴彦監督は上田誠監督(当時)と、チームの伝統を築いてきた名将のあとを継いで、2015年夏の新チームから監督に就任した。

 前任者が偉大だっただけに、比較されることも多かったが、平田監督は夏の神奈川3連覇(史上3校目)、森林監督は今春センバツに続く甲子園出場と、結果を残している。

 今年で平田監督は35歳、森林監督は45歳。10歳の年齢差があるが、監督になった当初から互いに大きな刺激を受けてきた。それは、指導論、野球観がよく似ているからだ。

 こうした関係性もあって、夏の大会が始まる前に、拙著『名将たちが語る「これから」の高校野球』で、平田監督と森林監督の対談を企画した。およそ3時間、食事をしながら、互いの考えを語り合った。

 両者に共通していたキーワードを挙げると、「性善説」「主体性」「対話」。互いに、旧態依然とした高校野球のやり方に疑問を感じ、今の時代に合った指導法で、選手の成長をサポートしている。

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