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2018.08.14 17:00  マネーポストWEB

仮想通貨に大手企業が続々新規参入、覇権争いのカギを握るのは?

仮想通貨業界に群雄割拠時代が到来か


 日本の仮想通貨取引をめぐる状況は、金融庁が規制強化に乗り出している一方で、現在も100社以上が新たに仮想通貨交換業への新規参入を狙っているといわれる。今後、業界地図はどのように変貌を遂げていくのか。フィスコデジタルアセットグループ代表取締役でビットコインアナリストの田代昌之氏が、仮想通貨業界の展望を解説する。

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 今後、日本の仮想通貨業界は群雄割拠時代が到来しそうだ。

 2018年6月には、米国最大級の仮想通貨交換会社であるコインベースの日本進出が大きな話題をさらった。同社は、改正資金決済法に基づく仮想通貨交換業の登録を年内にも金融庁に申請する方針といわれる。

 同社が金融庁の登録認可を受けるのは早くても2019年になりそうだが、業界関係者たちは大きなインパクトを与えると予想している。というのも、三菱UFJフィナンシャル・グループが傘下の三菱UFJ銀行や三菱UFJキャピタルを通じて、2016年7月にコインベースに10億円強を出資しており、パートナー企業としてコインベースの日本進出を支援する可能性が高いと考えられるからだ。

 大手企業の新規参入の動きも加速している。以下に列挙してみよう。

 ネット証券大手であるマネックス証券を傘下に収めるマネックスグループは、2018年4月にコインチェックを完全子会社化して、仮想通貨事業に乗り出している。

 LINEは、仮想通貨交換所「BITBOX」を立ち上げる。サービスは全世界で展開するが、当初は日本と米国は除くという。同社はすでに日本での仮想通貨交換業者の登録申請を行なっているが、まだ認められていない状況だ。登録が認められた段階で日本でもサービスを開始するとみられる。

 ヤフーは、仮想通貨交換業者(登録済)のビットアルゴ取引所東京にすでに資本参加している。ヤフーグループの持つサービス運営やセキュリティのノウハウを活かし、ビットアルゴ取引所東京の開設準備に取り組み、2018年秋にはサービスを開始する予定だという。

 ネット証券国内1位のSBI証券を傘下に持つSBIホールディングスは、子会社のSBIバーチャル・カレンシーズで仮想通貨取引所「VCTRADE」の営業をスタートさせている。

 仮想通貨業界の未来予想図は、そうした大手の新規参入組と、仮想通貨業界でダントツの首位を走り業界のガリバーといわれるbitFlyerや、マネックスグループの傘下となったコインチェックなどの既存の業者が熾烈な覇権争いを繰り広げる構図が想定される。

 中でもカギを握るのは、SBIホールディングス社長で金融ビジネスのカリスマといわれる北尾吉孝氏が「圧倒的ナンバーワン」を目指すと豪語する、SBIグループの動向だと思われる。そして、6月にbitFlyerを含む大手仮想通貨交換業者に金融庁から行政処分が発表されたことも覇権争いに大きな影響を与えそうだ。

 仮想通貨業界の競争の激化は悪いことではない。北尾氏やマネックスグループの松本大氏など、金融当局との折衝を何度も経験して金融ビジネスを熟知した経営者が率いる企業の参入は、個人投資家が安心・安全に取引できる環境の整備を促すはずで、業界にとっても利用者にとっても歓迎すべきことだろう。

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