当時ネット上で鳩山氏はかっこうのオモチャだった。沖縄の米軍基地について「最低でも県外」と安易に言ったり、米・オバマ大統領と会ってもらえなかったり、中韓に対して媚びまくったりしたのだから、右派が強い傾向があるネットではそうなるのは自明だった。
「宇宙人」や「ルーピー(バカ)」と呼ばれるほか、89歳の母親から弟の邦夫氏も共に合計42億円ずつの献金を受けていたことから「高額子ども手当」と揶揄された。鳩山氏の話題が出ると当時の2ちゃんねるでは、2ちゃんねる発のキャラ「やる夫」をベースとしたAA(文字を組み合わせて作る絵)が登場し、このAAに間抜けなことを言わせるのがブームとなった。
基本的な行動パターンは、親に甘え、自分では立派なことを言っていると思ってキリッとするも周囲は嘲笑しており、余計なことを閃き謎の行動力を発揮する、といったものだった。呼び名はルーピーに加え、鳩にひっかけて「ポッポ」もあり、散々バカにされた。だが、いざ同氏が「国民が徐々に聞く耳を持たなくなった」と辞任して菅直人氏が首相になると「ポッポロス」が発生した。
同年7月、2ちゃんねるに『鳩山前首相「“ぽっぽ帰れ”と言われた」』というスレッドが登場。応援演説に訪れた同氏に対してこうヤジが飛んだのだという。この時に書き込まれた意見には「菅なんかよりポッポの方が19倍マシ」「だんだん可愛そうになってきたwww」「いまさらだが、本当はいい奴かもとか思ってしまう」などが並び、「なにこのポッポ人気www」とまで書かれた。