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2018.08.28 20:00  マネーポストWEB

トルコリラ円相場の今後 すぐにV字回復は難しい状況か

トルコリラ円相場の今後の見通しは(写真:アフロ)


 高金利通貨としてFX(外国為替証拠金取引)トレーダーの間でも人気の高いトルコリラだが、8月のトルコショック以降、トルコ経済の行く末を懸念する声も多く聞こえる。はたして今後のトルコ経済、ならびにトルコリラはどうなるのか。FXのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、以下のように分析する。

 * * *
 くりっく365におけるトルコリラ円相場の売買比率を確認すると、8月1日時点で約30万枚あった買いポジションが8月20日時点で約14万枚まで減っていました。トルコショックを経て買いポジションが半分以下に減ったということでしょう。

 この数字から、トルコショックの際に強制ロスカットに引っかかってしまったトレーダーの方が相当数いたことが考えられます。やはり、資金管理を考えずに大きなロット数を入れていた方が多かったのではないでしょうか。

 トルコリラ円相場の場合、FX会社によっては、1万通貨あたり1万円以下の証拠金でトレードができるので、例えば100万円の資金に対して15万通貨とか20万通貨のロット数でトレードされていた方も多かったように見受けられます。

 一方で売りポジションは8月20日時点で約5万枚まで若干増加していました。多少増加しているものの、やはり買い残に比べれば売り残がまだまだ少ない水準で、売買比率は依然としてアンバランスな状況が続いています。

 ただ、私自身はトルコ経済、そしてトルコリラ円相場の今後を悲観的には見ていません。

◆トルコ経済が危機的状況にはないと考える理由

 私がトルコ経済を悲観的に捉えていない理由の一つとして、トルコがIMF(国際通貨基金)からの支援を受けていない、という事実が挙げられます。

 以前ギリシャが危機的な状況に陥った際、ギリシャはIMFから支援を受けました。しかし、トルコは現在IMFから支援を受けていません。このことからトルコがどうしようもない状態には陥っていない、と判断できます。そもそもトルコはお金持ちの国ですしね。

 また、カタールの中央銀行がトルコの中銀と通貨スワップ協定を結んだとの発表もあり、トルコに協力する国も出てきています。

 こういった要因から、私はトルコ経済、そしてトルコリラ円相場の今後に関して、悲観的に見る必要はないのではないでしょうか。

 といっても、すぐにトルコリラ円相場がV字回復するということは考えづらい状況にあると思います。1トルコリラ=15~16円台に再び下落し、ダブル底のような形になる可能性もあり、もうしばらくはモタモタした状況が継続することを想定しています。

 しかし、1年、2年越しの長期スパンで見た場合、上昇していける可能性を意識しています。1トルコリラ=31円台の水準に窓が開いていますので、少なくともいずれはその水準まで上昇すると見ています。

 ですから、トルコリラ円相場で金利狙いの買いポジションを保有し続けるのであれば、油断することなく資金管理を徹底した上で待つことが大切だと私は考えています。

【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。

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