6~7人ずつのグループに分かれ、オリジナルの〈性教育カード〉を用いて〈そろえて受精〉というゲームを行なう。
カードには、メダカやカメ、イルカなどの生き物に“ヒト”も加えた17種類の生き物のイラストが描かれ、それぞれに「オス」「メス」「交尾」の3種類のカードがある。(ヒトだけは「男性」「女性」「性交」と書かれている)
順番に山札からカードを1枚引き、手持ちカードから1枚捨てる。他のプレーヤーが捨てたカードを取得することも可能で、同じ生き物の3種類のカードを揃えることが目的だ。3種類のカードが揃ったら、元気な声で「受精!」と宣言して提示することで、点数が得られる。
ヒトの「性交」カードが出ても、子供たちは恥ずかしがったり、動じたりしない。他の生き物と同じ扱いで、淡々とゲームを進める。そして、カードが揃うと一様に嬉しそうに「受精!」と叫ぶ。
未就学児はより簡易なルールとなるが、使うカードも同一で、かけ声も変わらない。3種類のカードを集めた5歳児が無邪気に「じゅせい!」と叫んでいた。
ゲームの前に行なわれた座学では、女性器と男性器のイラストが描かれたパネルを用いて、各部位が説明される。女性器のイラストには大陰唇や小陰唇がしっかり描かれ、「クリトリス」「ちつ」「にょうどう」「こうもん」と説明書きがある。同様に男性器のイラストにも「ペニス」「いんのう」「せいそう」と説明が。
先生が「陰のうには何があるかな?」と問いかけると、子供たちは「せいし!」と元気よく答える。「そう。子供が生まれるために必要なものが入っています。だから、男の子のここを蹴っちゃダメです。ここを蹴ってもいいのは、みんなにいたずらしようとする悪い人に対してだけです」と解説された。