芸能

英国留学のウエンツが克服した「現状維持バイアス」とは?

英国留学の意向を発表したウエンツ瑛士

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人やトピックスをピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、バラエティ番組のMCや俳優としても活躍するウエンツ瑛士さんを分析。

 * * *
「9月末をもって日本の活動を一度全て休止して、10月からロンドンで舞台の勉強をしたい」。自身がメインMCを務める『火曜サプライズ』(日本テレビ系)で突然発表したウエンツ瑛士さん。これを聞いた時は、舞台?ミュージカル?ウエンツが…?と頭の中にハテナマークがいくつもわいた。それだけバラエティーを中心に活躍しているタレントという印象が強かったからだ。

 これまでになく真剣な表情を見せていたウエンツさんだが、いつかはロンドンで舞台に立つという夢を3年前から持っていたと話した。日本では夢に近づくのが難しかったのか、「日本にいながら」と言う際には唇を噛みしめるような仕草を見せていた。努力はしていたというが、思うようにはいかなかったのだろう。

「日に日にイギリスで勉強したいという気持ちが強くなった」、「たとえ誰かに迷惑をかけても達成したい夢」と話し、息を止めて一瞬上を見上げた。それだけ強い思いと葛藤があったのだ。レギュラー番組をはじめ、数多くの番組に出演しているだけに、活動を休止してまで夢に向かい決断するのは大変だったはずだ。というのも、人には未知なモノや今までと違う新しい変化を受け入れるより、現状を維持しようとする心理的作用が備わっている。これを「現状維持バイアス」というが、これがなかなかのくせ者だからだ。

 新しいことをしようとする時、人は現状を手放したら損をする、面倒になるなど副作用ばかりを思い浮かべる。そのため今のままが一番だと思えてくる。実際、彼はテレビで顔を見ない日はないほどの人気者。傍から見ていれば、今のままでいいのでは?と思えてくる。また、今の芸能界は入れ替わりも早く、忘れられるのもあっという間だ。周りに迷惑をかけるだけでなく、レギュラー番組を降りることによる打撃は避けられない。それだけに、現状維持バイアスも強かったと思うのだ。

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