国際情報
2018.09.04 07:00 SAPIO
済州島にイエメン難民続々、反対派韓国人「ニセ難民」と批判

難民申請するイエメン人への抗議集会(6月30日、ソウル) AFP/AFLO
「東洋のハワイ」と謳われる韓国の済州島に、遠い中東からやってきたイエメン難民が殺到し、衝撃が走っている。韓国政府はイエメン人の本土への移動を制限するなどの措置を講じたが、動揺は収まらない。難民法の見直しを求める市民のネット署名は1か月で70万人を超え、更なる対応を求められている。文在寅政権のアキレス腱になりかねないこの騒動をノンフィクション作家の前川仁之氏が現地取材した。
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済州島は成田空港から西に飛ぶことおよそ2時間半の海上に位置する。わらじ型に形の整った火山島で、沖縄本島のおよそ1.5倍。気候温暖で、海あり山あり高原ありのこの島は、内外から多くの観光客を集めている。
遠くアラビア半島の南端に位置するイエメンの難民が、どうして済州島までやってきたのか、簡単にまとめておこう。済州島では2002年以来、観光促進のため諸外国からの旅行者に対し、30日間までノービザで滞在できる制度をとっている。そこへ持ってきて昨年12月、マレーシアのクアラルンプールと済州島をつなぐLCCの直行便が就航したのである。
内戦状態のイエメンから、近隣諸国を経てマレーシアまで逃げて来ていた人々はそこでの滞在期限に追われ、今度は直行便に乗って済州島までやって来る。こんな具合にして今年の1月から5月までに560名以上のイエメン人が来島し、難民申請を出したのだった。事態に慌てた韓国政府は彼らが済州島以外の地域に行くのを禁じ、ノービザ滞在の対象国からイエメンを除外したのだった。
いわば「インバウンド需要」を見こんで置いたはずの制度とルートを使って難民が入ってきた形になる。結果論だがさもありなんといったところで、行儀よく観光して爆買いに励んでくれる人ばかりやってくるなどと考えるのは都合の好すぎる話。この点、我が国も他人事ではなかろう。
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