村上:「正直」と「公正」じゃあね。これ、人間として当たり前のことだから(笑い)。そんなキャッチフレーズで戦えるわけがない。その当たり前のことを超えたところに、総理総裁の価値があるんだ。
筆坂:それはそうだ。ところが石破さんが正直、公正って言ったら、吉田博美参院幹事長が「安倍さんへの個人攻撃だ」って言うんだ。
平野:吉田さんは安倍さんが正直で公正ではないと認めているわけ?
筆坂:そういうことになるよね。小学生レベルのケンカだよ。私は野田聖子さんを評価していたけど、彼女の今回の行動はダメ。推薦人が集まらなくて諦めたのは仕方ないが、それで安倍支持ってどういうことよ。安倍さんに反対して出ようとしたんじゃないのか。
それと、萩生田光一幹事長代行が、安倍応援の派閥の長に安倍支持の議員の名簿を出せと迫り、みんな嫌な顔したという話が産経新聞に出ていた。いくら党内選挙だって、選挙には告知日があって投票日もある。その前から安倍に入れると宣言しろって、そんなバカな話があるか。選挙というものを知らない、民主主義の手続きを知らないんだよ。
平野:この世の世界でやることじゃないね。
村上:あれは二階(俊博)が萩生田に指示したらしいね。
筆坂:なるほど。
村上:それで萩生田は二階の後継者として認められつつある。
平野:この世の世界とは思えない……。
※週刊ポスト2018年9月21・28日号