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風刺画で物議を醸した豪紙と「ポリコレ棒」について考察

 世の中を良くするためではなく、自分の目先の快感のためにポリコレ棒を振り回している人たちのせいで、ネットが炎上してCMが放映中止に追い込まれたり、企業が謝罪文を出したりというケースもしばしば。モンスタークレーマーやモンスターペアレント、モンスターペイシェント(患者)も、同じ線上にいると言っていいでしょう。

 ヘラルド・サン紙の反論は、さらなる批判を招きます。もちろん、それは承知の上で大人の覚悟と気概を見せてくれました。批判だけでなく、同紙の姿勢を支持する人たちもたくさん現われます。批判をぶつけている「正義の味方」のみなさんは、ちょっとした娯楽として叩きやすいところを叩いているだけ。相手がひるまないと見れば、また別の標的を探しに行くでしょう。しょせんは、その程度の「正義感」です。

 日本の企業や組織に、はたして同じことができるでしょうか。いつの頃からか、どの会社も組織も「とにかく頭を下げておけばいい」と身を守ることしか考えず、理不尽な抗議や批判を「ご説ごもっとも」と認め続けてきました。その結果、何にでも噛みつく人がどんどん増え、誰もが噛みつかれることに怯えて安全策しか取らなくなるという悪循環が加速し、ジョンストン編集長が言うような「退屈な」社会が出来上がっています。

 大人の責任として、この状況になんとか一石を投じたいもの。同僚や部下と昼飯を食べに行くときには、「よし、この店にしよう。マズかったら責任は俺が取る!」と宣言しましょう。実際にマズかったとしても、激しく非難されたりはしません。小さいところからコツコツ始めれば、批判を恐れて安全策した取れなくなっている自分を変えられるはず。

 とまあ、いろいろ書きましたが、至らない部分も多いかと存じます。どんどん批判していただけたら幸いです(露骨な予防線を張ることで、批判する気を無くさせる作戦)。

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